こんなに心に残る写真を見たのは、初めてかもしれない。
2人の少女がカメラを見つめている。
ただそれだけのポートレートなのに・・・
新聞の書評欄に載っていた
「フンザへ」という写真集の中の一枚だ。
引用してしまおう・・・
「世界最後の桃源郷」といわれるパキスタン北部の地、フンザ。
美しい自然よりも印象的なのは人々の、ささやかな恥じらいと
好意をこめたカメラへの視線だ。
旅人に向ける表情の美しさの度合いは、
幸せを測るものさしの一つなのかもしれない。
まさか、新聞写真を切り抜くことになるとは。
実際の写真集も見てみたいが、むしろこれで十分のような気もする。
「フンザへ」 齋藤亮一著 (窓社・3990円)